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和州二上山冨麻寺伽藍繪圖

ワシュウ フタカミヤマ タイマデラ ガラン エズ

和州二上山冨麻寺伽藍絵図

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[出版者不明]

[出版地不明]

[江戸期]

1枚 ; 49×36cm

当麻寺は二上山東南麓に所在。背後に標高214mの丸子山（麻呂子山）がある。高野山真言宗・浄土宗兼帶。中将姫伝説と当麻曼荼羅で知られる。 創建は当麻曼荼羅縁起・当麻寺縁起によると、天武天皇9年に着工し、同13年に完成したが、その前身は、万法藏院禅林寺といい、 聖徳太子の弟麻呂子親王が二上山の西に草創し、親王の孫の当麻真人国見が現在地に移したという。 鎌倉時代には「元亨釈書」や「古今著聞集」を通して当麻曼荼羅の説話が流布し、曼荼羅堂を中心に浄土の霊場として尊崇されるようになる。 本図の右上に「二上山」、左上に「麻呂子山」を配置し、その下に「本堂マンダラ」「金堂」「講堂」西塔・東塔二つの「三重塔」や「二王門」などを描く。 当館には別に 「浄土方本願所蔵版」と 「真言方本願所蔵版」の当麻寺絵図がある。 ともに「平安　華堂金彦」と記し、京都の絵師の手になるが、本図には絵師の名前も記入されておらず、建物などの名称を片仮名で書いている部分も多い。 表現も稚拙で、作成年代は、江戸期でも浄土方・ 真言方の絵図よりも古い印象を受ける。

[参考資料]

• 和州二上山冨麻寺伽藍繪圖 [T-1-55]
• 和州當麻寺伽藍之繪圗靣 [浄土方本願所蔵版] [T-1-17]
• 和州當麻寺伽藍之繪圗靣 [真言方本願所蔵版] [T-1-18]
• 師錬撰 「元亨釈書, 30巻」 (1748)
• [橘成季編著] 「古今著聞集, 20巻」 (1690)

モノクロ

T-1-55

556006991

ふるさと貴重書庫

禁帯出